美容外科コラム
豊胸手術のダウンタイムの期間や症状は?注意点や快適に過ごすコツも紹介

豊胸手術を検討する際、多くの方が気になるのがダウンタイムでしょう。
ダウンタイムとは、手術による腫れや痛みが引き、日常生活に戻れるまでの期間のことを指します。
豊胸手術の種類によってダウンタイムの期間や症状は異なります。
回復を早めるために、術後の過ごし方やセルフケアのポイントを理解しておくことが大切です。
本記事では、豊胸手術後のダウンタイムの目安や主な症状、注意すべき点、そして快適に過ごすためのコツを詳しく解説します。
目次
【7】まとめ
豊胸手術のダウンタイムの違い
豊胸手術には脂肪注入豊胸・シリコンバッグ豊胸・ヒアルロン酸豊胸の3つがあります。
いずれの方法でも、手術が終わって10日ほどで腫れや痛みが落ち着く場合が多く、デスクワークなどの体への負担が軽い仕事なら再開できる可能性が高いです。
| 施術 | 施術の方法 | ダウンタイム期間 | ダウンタイム時の症状 |
| 脂肪注入豊胸 | 自分の脂肪を吸引して、バストに注入する | 2週間程度〜1か月 | 脂肪吸引した箇所に筋肉痛、注入した箇所に張りや鈍痛、赤みが出る場合がある |
| シリコンバッグ豊胸 | 脇の下あるいは胸の下もしくは乳輪の周りを切開し、シリコンをバストに挿入する | 1か月〜2か月程度 | 痛みや内出血など、切開した箇所によって痛みの程度に違いがある |
| ヒアルロン酸豊胸 | ヒアルロン酸を注射でバストに注入する | 約1週間〜2週間 | 筋肉痛のような痛みや内出血 |
各豊胸手術の詳細は以下の記事をご確認ください。
豊胸とは?方法の違い・費用・ダウンタイム・リスクをやさしく比較
脂肪注入豊胸の特徴や注意点
脂肪注射豊胸は、自分の体から採取した脂肪を使ってバストアップをする施術です。
体の中に人工物を入れず、自分の脂肪でバストにボリュームを出すため、柔らかさや質感が自然に仕上がります。
太ももやお腹などから不要な脂肪を吸引し、それを加工・注入するため、ボディラインの引き締めとバストアップの両立が可能です。
ただし、注入した脂肪の一部は体に吸収されるため、思ったよりボリュームが残らないこともあり、再注入が必要になる場合があります。
ダウンタイムの長さや症状
脂肪吸引豊胸では、脂肪を吸引した箇所に筋肉痛のような痛みや張り、むくみが生じ、注入した胸の部分には鈍痛や赤み、軽い熱感、腫れが出る場合があります。
また、吸引部と注入部の両方で内出血が見られることもあります。
術後3日前後が痛みや熱感、腫れのピークで、その後は徐々に落ち着いてくる方が多いです。
1週間ほど経つ頃には内出血や痛みが軽減し、デスクワークなど体に負担の少ない業務であれば再開できるでしょう。
見た目や触感は2週間〜1か月程度で自然な状態に戻るのが一般的です。
ランニングやトレーニングなど激しい運動を行いたい場合は、この時期に医師へ相談するようにしましょう。
シリコンバッグ豊胸の特徴や注意点
シリコンバッグ豊胸は、脇の下や胸の下、乳輪のまわりなどを小さく切開し、シリコン製のバッグを挿入してバストアップする方法です。
バッグを挿入する位置や種類を選ぶことができ、希望するカップ数やラインを再現しやすく、一度の手術でしっかりとボリュームアップ可能です。
ただし、挿入したバッグは経年劣化や体質の変化により交換が必要になる場合があり、定期的な検診やメンテナンスを欠かさないことが重要です。
ダウンタイムの長さや症状
シリコンバッグ豊胸のダウンタイムは、おおよそ1か月~2か月程度程度です。
切開部位に腫れや痛み、赤みが出る場合があり、術後3日ほどが痛みや腫れのピークといわれています。
胸全体に張りや圧迫感を感じることが多く、体を起こす・腕を上げるなどの動作で痛みを感じやすいでしょう。
切開をする施術のため、他の豊胸手術に比べて痛みが大きい場合があります。
薬を服用しながら、安静にしましょう。
1週間程度経つと痛みや熱感が落ち着き、日常生活の動作がしやすくなります。
脂肪注入豊胸と同様、デスクワークなど体に負担の少ない仕事であれば、この頃から復帰できるケースが多いです。
一方で、切開部の違和感や胸の張りはしばらく続くことがあり、2週間〜1か月ほどを目安に改善していきます。
バッグが安定するまでは胸を圧迫するような姿勢や強いマッサージ、うつ伏せ寝は避けるようにしましょう。
ヒアルロン酸豊胸の特徴や注意点
ヒアルロン酸豊胸は、ヒアルロン酸を注射することでバストアップをする方法です。
メスを使わず短時間で施術が完了するため、体への負担が少なく、ダウンタイムも短いのが特徴です。
仕上がりのボリュームや質感を細かく調整しやすく、自分の理想に合わせたナチュラルなバストラインを目指せます。
ただし、ヒアルロン酸は体内に徐々に吸収されるため、効果の持続期間は1〜2年程度とされており、ボリュームを維持するには定期的な再注入が必要です。
ダウンタイムの長さや症状
ヒアルロン酸豊胸は、メスを使わず注射のみで行う施術のため、他の豊胸手術と比較してダウンタイムが短いです。
注入直後は軽い腫れや赤み、張り感、筋肉痛のような鈍い違和感が出ることがありますが、1〜3日程度で落ち着く場合がほとんどです。
1週間〜2週間ほど経つと胸の腫れや違和感がほとんど目立たなくなり、デスクワークなど日常生活にも支障はありません。
ただし、注入したヒアルロン酸が安定するまでの間は、胸を強く圧迫する・揉む・うつ伏せで寝るなどは避けましょう。
大きな痛みがある場合は炎症を起こしている可能性があるため、直ちに医師に連絡する必要があります。
豊胸手術のダウンタイム中の注意点
豊胸手術をした後は痛みがあるうえ、動きすぎると狙った通りのサイズアップができない場合もあります。
術後、3日程度は安静にしましょう。
ノンワイヤーのブラジャー(ナイトブラなど)を利用して、バストを締め付けないようにするのも大切です。
また、傷をスムーズに治すため、喫煙や飲酒、過度な運動を避けましょう。
寝る際は、余計な力をかけないために、うつ伏せ以外の体勢で寝るのがおすすめです。
痛みが強い間は入浴を避け、シャワーで短時間済ませるようにしましょう。
体を温め過ぎると腫れや出血が長引く可能性があるため、湯船につかるのは医師の許可が出てからにするのが安心です。
豊胸手術のダウンタイム中に快適に過ごすコツ
術後3日程度は安静にするのが好ましいため、長期休みのタイミングに合わせて手術を受けると良いでしょう。
また、内出血や傷などの治りをよくするために、栄養バランスの良い食事を心掛けるのがおすすめです。
クリニックで渡されるサポーターを活用することで、腫れや内出血を防ぎ、脂肪やバッグを正しい位置に固定しやすくなります。
まとめ
豊胸手術のダウンタイムは、施術方法によって期間や症状が異なります。
どの方法でも、術後3日程度は痛みや腫れのピークとなるため、無理をせず安静に過ごすことが大切です。
また、体を温め過ぎない・バストを圧迫しない・仰向けで寝るなど、セルフケアを意識することで回復を早められます。
喫煙や飲酒を控え、栄養バランスの取れた食事を心掛けることも、傷の治りを助けるポイントです。
痛みや腫れが長引く、胸の形に違和感を感じるといった場合は、自己判断せず早めに医師へ相談しましょう。
無理のないスケジュールと正しいケアで過ごすことで、より美しく自然な仕上がりへとつながります。
監修

奥立 大樹
ミセルクリニック大阪梅田院院長
脂肪吸引や脂肪注入豊胸をはじめとする美容外科施術では、理想に近づけるだけでなく、体への負担を抑えることも大切です。仕上がりの美しさはもちろん、安全性や術後の回復にも配慮し、設計段階から一人ひとりと丁寧に向き合うよう心がけています。
美容医療は、外見の変化だけでなく、人生にも大きな影響を与えます。だからこそ、納得のうえで手術に臨んでいただきたいと考えています。後悔のない選択のため、医師としての信念を持って、分かりやすく正確な情報をお届けしています。
